立ちどまるから見えてくる

盛夏の季節となりました

今年の夏は暑い。。。
例年だと7月から8月にかけては、ヤマセという東からの冷たい海霧が奥入瀬渓流を覆い、「本当に夏?」と思うような涼しい日が多いですが、ここ数年はそういった天気が減っているように感じます。

森の中は渇き気味…そろそろ潤いの雨が欲しいところ。
週間予報では来週、雨模様の日が多そうなので、少し安心しております。

盛夏の季節は、シトシト雨が丁度良い(大雨はご勘弁)
どことなく、けだるさを感じるような夏の森も、一雨が降れば一気に生命力が満ち溢れます
来週お越しになる方は是非、雨の恵みを「コケ」と同じ気持ちになって楽しんで欲しいです(^^)

さて、いくつか最近の森の状況をご案内します。

ヤブハギの花 小さいのでルーペで観察するのがお勧め

蝶の様でもあり、ランの様でもある。夏を彩る小さな自然美です。
ワタクシ結構好きな花です。

地衣類:ヤリノホゴケ

これは季節関係なく楽しめる生き物で、ヤリノホゴケという地衣類。
地衣類は菌類と藻類の共生したもの。コケではないコケ。
伸びた子柄の先端に子器(胞子をつくる器官)がありますが、そのデザインがユニーク。
私たちはコケをはじめ、小さな自然を観ていきますが、参加されたゲストから非常に反応が良いのが、
実は「地衣類」です。地衣類の魅力はまた別にご紹介しますね♪

トチノキの紅葉

これは夏枯れのトチノキの落ち葉。
普段はあまり美しく紅葉しない木(大変失礼ですが)。
でも夏の盛りに、落葉した葉っぱは見事に色が出ます。

茶色や黄色が混じり、紅葉する樹木としてはあまり評価されていない木のトチノキ。
奥入瀬渓流に生育する樹木の中では、いち早く色が変わって葉を落とし始めるので、勝手に「秋のはじまり」を告げる木と私は呼んでおります。

夏の時期、高くそびえるトチノキを見上げると、所々に美しい紅葉を見せてくれることもあります。
是非、トチノキを見つけたら、荘厳なる巨木の姿を見上げてください。

緑影の渓流

最後にご紹介するのは、夏らしい風景です。
晴れた日の午前中、石ヶ戸から少し上流に向かって歩くと、木漏れ日で緑に輝く渓流を眺めることができます。緑の影が映る=緑影(りょくえい)。本来は「緑陰」または「翠影」と表記しますが、奥入瀬渓流の景観を眺めていると、緑の影というのが相応しいと思います。

明日から8月。
暑い日が続きますが、森に抱かれた奥入瀬渓流は涼しいですよ。
奥入瀬渓流を訪れた方は夏の魅力を是非愉しんでください!

ネイチャーガイド:丹羽