立ちどまるから見えてくる
奥入瀬渓流は一気に新緑から初夏の雰囲気へと変わりつつあります。
毎年のことながら、春の生命の営みのスピードはあっという間。
森の緑は日に日に「濃さ」を増し、目に視える生命の種数も増えてきています。
さて、最近は天気が良い日が続いているので(訪れる方にとっては良いことですが)、
森が少し乾燥気味…
光も強すぎて、新緑の美しい緑を写真に撮るのが難しくもあったりします。
人間の眼だと綺麗に見えても、カメラで撮るとイマイチだったりするんですよね。
(単に自分の撮影技術が下手なだけですが・苦笑)
雨が降って森に潤いを与えて欲しいなぁ、と奥入瀬を歩きながら密かに思っています。
でもそういう時は早朝に出かけ、朝露でしっとりした森を、観たり撮影して来るのもおススメ。
眩しい光に照らされた森の美しさは言うまでもなく格別の世界ですが、曇天や早朝の森の姿も同じくらい素晴らしいです。
特に「緑のトーンの深み」は光が強すぎると上手く出てきませんので、光が落ち着いた時が良いです。
この日は早朝の奥入瀬に出掛けて、新緑の森を観て来ました。
曇りや雨の日だからこそ、出会えた緑の美しさ。
心が落ち着く自然美です。
ネイチャーガイドとしてフィールドには良く出歩いておりますが、
自然は同じコンディションというものはありません。
季節、光、風、温度、湿度、雰囲気、どれも毎日変化します。
どんな時も、どんなコンディションでも、自然に対しては謙虚な姿勢を持ち、向き合った自然の美しさを多角的に感じ取れる感性を持てたら…見える世界はもっと変わり、もっと楽しくなるでしょうね。
自然に対しては、いつもそのように、かくありたいものです。
ネイチャーガイド 丹羽